- 子供が自閉症・発達障害で3歳近くになってもベビーカーに乗せないと外に行けない
- 今使ってるベビーカーは月齢36ヶ月までが対象でそろそろ限界…
我が家では上記の悩みを、4歳頃(上限体重22kg)まで使える軽量ベビーカー「サイベックス リベル」を購入して解決しました。
我が家の下の娘(3歳/2022年9月時点)は、重度知的障害ありの自閉症です。
手をつないで長い距離を歩くことができず、隙あらば脱走してしまいます。
なので、買い物などの外出時は常にベビーカーを使っています。
3歳3ヶ月現在、保育園や療育・公園で遊んでもらう時以外、外では常にベビーカーです。
3歳までは上の子のお下がりのバギーを使っていたのですが、子供の体格・力に限界に達し、壊れてしまいました。
そこで購入したのがサイベックス リベルです
本記事では、3歳(15㎏)を超えて使えるベビーカーをお探しの方向けにリベルの実際の使い勝手をレビューします。
結論から申しますと、すごく満足しています。
レビューの概要は以下の通りです。
- 3歳~4歳半くらいまで安心して使えるしっかりとした作り (筆者の家では、5歳まで利用予定)
- 5歳児にはフレームサイズが小さい、スペシャルニーズバギーへの移行が必要
- 3歳児までのコンパクトベビーカーとだいたい同じ感覚で使える
以下、詳細を解説します。
ぜひ最後までお読みください!
Cybex LIBELLE(サイベックス リベル)のスペック
対象年齢 | 一人すわりができる生後6ヶ月~4歳頃(22kgまで) |
---|---|
サイズ | ・走行時:幅52×奥行71×高さ102cm ・自立収納時:幅32×奥行20×高さ48cm ・座面高さ:42cm ・ホイール:前輪直径13cm 後輪14cm |
車輪仕様 | 前後シングルキャスター(前輪はサスペンション付) |
リクライニング | 約110°~130° |
その他 | 日よけ付き、車輪ロック付き(後輪) |
リベルに3歳児と5歳児を乗せてみた
実際に我が家の3歳児と5歳児をリベルに乗せてみたので、写真を乗せます。
まずは三歳児から
体の周囲にスペースがあり、見た目窮屈感がありません。
頭はしっかり背もたれにあずけられます。
肩ひもも問題なくかけられます。
続いて5歳児
5歳児をサイベックスリベルに乗せると肩がぴったりしていて窮屈感があります。
体重は19kgなので耐荷重的にはまだ全然乗れるのですが、サイズが足りませんね。
頭は背もたれよりも高い位置にあり、預けることができません。
肩が肩ひもの位置よりもはるかに上にあり、かけることはできません。
リベルの対象年齢は4歳頃となっていますが、実際に5歳児が乗るには厳しかったです。
子供の身長にもよりますが、4歳半くらいが使用可能限度と思われます。
リベルの走行性能
リベルの走行性能性能は、以下の通りです。
- 舗装路
→きわめてスムーズで安定している、片手でも操作可 - 未舗装路や状態が悪い舗装路
→ガタついて不安定
リベルは耐荷重が22kgありフレームが頑丈なためか、舗装面では対象年齢3歳までのバギーと比較しても安定感があります。
その上、シングルキャスターのおかげで力を入れなくても押せるので、短期間であれば片手で押したり引いたりできます。
スーパーの買い物の時、レジから袋詰めエリアに移動するのに便利です!
一方、リベルは凸凹した未舗装路や状態の悪い舗装路は苦手です。
車輪がすぐ段差に入り込んでしまって前に進むに少し苦労します。
またフレームの構造上の問題か、ハンドルを後輪側に引っ張り、前輪を浮かせる動作もやりづらいです。
フレームが曲がってはいけない方向に曲がる感触があり、不安を感じます。
リベルは公園をベビーカーで歩くのには向いていないですね。
公園の木陰にベビーカーで向かう時、木の根の凸凹に苦戦します。
リベルは未舗装路は苦手なものの、我が家の場合、ベビーカーは殆ど舗装路で使うので、総合的な満足度は高いです。
リベルの座り心地
リベルの乗り心地は、良好と思われます。
3歳までが対象の軽量バギーと異なり、リベルの座面、背もたれにはプラ製のフレーム+分厚いクッションが入っています。
また座面の横幅、背もたれの高さも確保されていて3歳を超えた子供が乗っても、見た目窮屈そうには見えません。
実際、3歳までが対象のバギーからリベルに乗り換えて、子供は快適そうにしています。
バギーの時は、乗るのがイヤなためか子供は体をよじって抵抗して、毎回乗せるのに苦労しました。
リベルに変えてからは、殆ど抵抗せず乗ってくれます。
また公園で遊んで疲れた時は自分からベビーカーに乗りたいと子供から意思表示するようになりました。
前輪にはサスペンションがついており、段差を乗り上げた時のショックを吸収する構造になっています。
ここも子供が長時間乗っていられる快適性に影響していると思われます。
子供の様子から判断すると、リベルの座り心地は良好と言えそうです。
リベルの折りたたみ機能について
リベルの折りたたみ、組み立てはツーアクションです。
折りたたみ時のアクションは以下の動画の通り
折りたたみ状態からベビーカーを使う時のアクションは以下の動画の通りです。
我が家ではこれまで使ってきた新生児用のベビーカーもバギーも、ワンアクションで折りたたみできるものでした。
リベルを使い始めて2ヶ月ほど経ちますが、率直に言って、まだ面倒に感じます。
特に折りたたみの際に前にゆっくりかがまなければいけないのか面倒。
折りたたみが面倒な代わりに、折りたたみ時のコンパクトさはピカイチです。
自転車のカゴに入るのを売りにしてますが、自転車でスーパーに行って、そのまま子供をベビーカーに乗せ替えできるのは便利です。
うちの下の子は自閉症で、スーパーやショッピングセンターの子供を乗せられるカートには座ってられないので、自転車でベビーカーを運べるのはありがたいです。
車に乗せる場合でも、後部座席の足元や軽自動車のトランクにコンパクトに収まるので使い勝手が良いですね。
対象年齢が4歳頃までのものでここまでコンパクトなベビーカーは他に見当たりません。
正直、ワンアクションで折りたたみできるベビーカーに慣れていると、リベルは毎回の折りたたみが若干面倒です。
しかしコンパクトと引き換えなので、まあ仕方がないかな?と思っています。
リベルの強度
リベルの対応上限体重は、22kgです。
耐荷重だけなら平均的な体重の年長さんのお子さんでも乗れるスペック。
実際にはベビーカーのサイズの問題で、リベルに満5歳年中さん以上が乗るのは少し厳しいですが、4歳のお子さん向けには安心出来ます。
子供が2歳半を超えたころから、3歳まで対応のバギーは子供か少し動き回るとフレームがきしむようになり不安でした。
そして実際に3歳になってすぐに壊れてしまいました。
一方、リベルは3歳の子供がベビーカーの上で動き回っても不安がないくらいの強度があります。
5歳の子供にも乗ってもらった感じからすると4歳半までは問題なく使えそうな感触です。
その他リベルの良かった点
車輪ロックが便利
リベルは、1箇所の足踏みスイッチを踏むだけで車輪ロックがかかるのが、めちゃめちゃ便利です。
平均体重で15キロある3歳児をベビーカーに乗せる時に、イヤイヤ抵抗されるとベビーカーが転がっていってしまうので、毎回車輪ロックは必須です。
毎回の作業を1箇所の足踏みで手軽に出来るのは非常に快適に感じます。
今更、車輪を一つ一つロックするなんて、ダルすぎて無理と思ってしまいます。
また、車輪ロックの方法も、車輪にピンを挿すかなり強固な方法で、手軽さと安全性を両立しています。
リベルの車輪ロックは、体が大きな子供を乗せる際に安心できると感じました。
座面下の荷物置きがフラット
座面下の荷物置きスペースは、カゴ状になっているものが多いと思います。
リベルの場合、座面下の荷物置きはカゴ状ではなく、皿・お椀状になっています。
カゴ型の荷物置きは、中身が飛び出さない利点がある一方、荷物を出し入れが面倒でした。
一方、リベルの荷物置きは皿型で高い壁がないので、荷物を気軽に放り込み、必要な時に出すことが出来ます。
荷物がこぼれやすいというデメリットもあるので一長一短ではあるのですが、我が家ではリベルの皿型荷物置きは使い勝手が良さから重宝しています。
着替えやお尻拭きなどを入れたポーチと靴を置くスペースに使っています。
リベルの悪かった点
肩紐の調整が難しい
リベルで1番不満な点です。
肩紐の長さは子供をベビーカーに乗せたまま、直感的に手軽に出来るのが理想。
実際、以前使っていたベビーカーは手軽に出来るようになっていました。
ですが、リベルはちょっと難しいんですよね…。
肩紐の調節は毎日やることではないので我慢は出来ます。
もう少し他のアイディアはなかったのか?と思ってしまいますが、メリットがデメリットを大きく上回るので我慢できます。
持ち手がスポンジ
リベルのもう一つ不満な点、それは持ち手部分がスポンジ素材なことです。
汚れるし、削れやすいし、握った感触が悪い。
はっきり言って誰得仕様です。
僕は、リベルを押す時はハンドルではなく、ハンドル根本のフレーム部を持つようにしています。
ちなみに同じことを思う人が結構いるようで、ネットではサードパーティ製の専用ハンドルカバーが売られています。
使ってみて気になる方は、ネットのハンドルカバーを買うか、僕のようにハンドルをかわしてフレームを握ることをおすすめします。
対象年齢4歳までは短くないか?5〜6歳対象のベビーカーのほうが良くないか?
自閉症・発達障害の育児は長丁場です。
特にこのページに辿り着いた方は、3歳時点でお子さんをベビーカーに乗せないと外出が難しい方だと思います。
先のことを考えると5〜6歳まで乗れるベビーカーを買っておいたほうが良いのでは?
と思う方もいるのではないでしょうか?
実は、我が家でも同じことを考えました。
うちの子供の場合は、3歳時点で全く発語がなく、今後もコミュニケーションが取れるようになるのかわかりません。
親、子ともともに努力はしてますが、現実的には今後も言葉のコミュニケーションは難しいのかなと感じています。
5歳までにベビーカーが不要になるかというと…、まだまだ必要な可能性は高そう。
それは自閉症育児は大変なので、今現在の最大の快適さが欲しかったからです。
5歳以上対応のベビーカーとなるとiCandy raspberryやシルバークロス Jet などがありますが、重量があるし、取り回しが大変そうです。
リベルであれば、3歳までのコンパクトなバギーと使い勝手が変わらなさそうで、且つ値段も2万5000円とリーズナブルだったので
便利そうだしまずはこれにしよう、5歳以上のことはその時考えよう
の発想でリベルを選びました。
実際、子供も大人も快適に使えているので正解だったと思います。
想定通り、サイベックスリベルは4歳半まで全く問題なく使えています。
我が子は体重が上限ギリギリの22㎏に近づきつつありますが、このまま5歳まではサイベックスリベルで行こうと考えています。
下の子とベビーカーなしで外出できるよう、手つなぎ歩行訓練を続けていますが、現実的には5歳以降もベビーカーが必要になりそうです。
2023年現在、5歳以降のベビーカーは、以下の体重50㎏まで対応のスペシャルニーズベビーカーを検討しています。
5~6歳まで対応したベビーカーもありますが、対応体重はせいぜい25㎏程度なので次買うとしたら、こちらのスペシャルニーズバギーにすると思います。
最初からこちらを買うという選択肢もありますが、我が子の自閉症児育児を通じた経験から3~5歳は取り回しが容易なサイベックスリベルを中継ぎに使うことをオススメしたいです。
自閉症・発達障害児の育児の2年は長いので、楽できるところでは楽をしたほうが良いです。
また自閉症・発達障害児が全員、うちの下の子のように5歳以降もベビーカー必須になるとは限らないので、まずはサイベックスリベルでワンクッション置くのがちょうど良いとおもいます。
3歳以上のお子さんのベビーカー、まずはリベルを使ってみるのがオススメ
今回は、自閉症・発達障害をお持ちの3歳以上のお子さん用のベビーカーにサイベックスリベルが良かったので記事にしてみました。
3歳までのベビーカーとほぼ同じ使い勝手でリーズナブルなのでオススメです。
5歳くらいでもベビーカーが必要な場合は、重量級ベビーカーやチャイルドキャリアの世界になってきます。
せっかくなら長く使えるものを…とも思いつつ、先のことはわからないので、我が家ではとりあえず1年半便利に使えるリベルを選択しました。
そして実際にサイベックスリベルは4歳半まで問題なく使えており、大変な自閉症育児をサポートしてくれました。
本記事があなたの参考になれば幸いです。
子供が5歳になった時にどういう選択をしたかは、また2年後、ブログにしたためたいと思います。