本記事では、2022年12月26日発売のSOUNDPEATS Capsule3 ProをLDAC+ハイレゾ音源での音質評価も含め、徹底的にレビューします。
こんにちは、音楽鑑賞とWEB会議と毎日ワイヤレスイヤホンをオンオフでフル活用している30代営業マンのワット(@what84098237)と申します。
今回はSOUNDPEATSさんから新発売のイヤホン「Capsule3 Pro」を商品提供いただき、記事を書きます。
SOUNDPEATS Capsule3 Proの価格を見てみる
イマイチなイヤホンだったら商品は丁重にお返しして、レビューは書かないつもりでした。
ですが、2週間ほど毎日通勤と寝る前の音楽鑑賞に使った結果、「Capsule3 Pro」は結構良い製品と言わざるをえないのでこうしてレビューの筆を取っています。
さっそく結論ですが、SOUNDPEATS Capsule3 Proはこんなイヤホンです。
- 実売価格6000円台でこれは満足出来る性能。特にマイクのコスパがバツグンに良い。
- 音質:
主旋律をはっきり聴かせる能力は高い。空間表現力と打楽器の音の再現力が上位価格帯に劣る。得意はボーカル曲、苦手は楽器の音を楽しむ曲 - ノイズキャンセリング:
キャンセルする音域の幅は狭いが、任された音域のノイズは強力に除去してくれる。実用的。 - マイク・通話性能:
音質も良く騒音に強い。このイヤホンの1番のセールスポイント。コスパがバグレベル - LDAC:
CD音質までは音源の情報量の違いを感じ取れる。音質性能の底上げに有用。上位価格帯のイヤホンと異なり、CDとハイレゾの音質の違いを表現する能力まではない。
- 予算が一万以下。
- ボーカル曲を楽しみたい。
- スマホは一台持ち。
- 外で通話することが多い。
- web会議やリモート授業をする。
ぜひ最後までお読みください!
SOUNDPEATS Capsule3 Proのスペック
SOUNDPEATS Capsule3 Pro | |
---|---|
定価 | 8,480円 |
充電ケース寸法(重量) | 約50×67.3×厚み25.9㎜ (38g) |
イヤホン寸法(重量) | 33.6×21.5×25.6㎜ (5g) |
スピーカーサイズ | 12㎜ |
マイクのタイプ | フィードバックマイク、フィードフォワードマイク、発話マイク 左右1式ずつ 合計6式 |
通話時の音声処理 | ENCノイズキャンセリング |
アクティブノイズキャンセリング(ANC) | ハイブリッドノイズキャンセリング |
バッテリー(ANCオン時) | イヤホン単体5.5時間、ケース込み36時間 |
Bluetoothコーデック | SBC、AAC、LDAC |
その他 | 専用アプリによるイコライザー、ゲームモード(低遅延モード) |
備考 | マルチポイント、ワイヤレス充電非対応 |
SOUNDPEAT Capsule3 Pro レビュー
それでは、さっそくSOUNDPEATS Capsule3 Proをレビューしていきましょう。
本記事では、・以下の項目に沿ってCapsule3 Proを評価していきます。
- 外観・フィット感
- 音質(ハイレゾ再生を含む)
- ノイズキャンセリング
- マイク・通話性能
- 連続再生時間
外観・フィット感
まずは外観・フィット感を見ていきましょう。
ケースの外観はこんな感じ。
ワイヤレス充電に対応していないからか、どこかに「立てておく」ことは一切できないケースデザインです。
どこかテーブルなどに置くときは、寝かせておくことになります。
ケースサイズは、50×67.3×厚み25.9㎜。
サイズは特別大きくも重くもなく、一般的なサイズ感です。
サウンドピーツのロゴ部と充電部にピンクゴールドのめっきがあしらってあります。
続いてイヤホン本体を見ていきます。
イヤホンの形状はいわゆるAirPodsタイプでイヤホン本体から耳たぶ付近まで伸びるスティック?がついています。
Capsule3 Proのイヤホン本体の重さ、大きさともにごく一般的で特にコメントすることはありません。
黒地にピンクゴールドのアクセントが効いたデザインで、男性女性問わず使えそうです。
それでは早速フィッティングしてみましょう。
つけた時の写真はこんな感じ。
写真
SOUNDPEATS Capsule3 Proのフィッティング感は良好です。
着け心地は、圧迫感が少ないやや緩めのフィッティング。
ですが、抜け落ちそうな不安感はありません。
Capsule3 Proの圧迫感の少なさは、楕円型の独自のイヤーピースによるものと思われます。
楕円形のイヤーピースは円形のものより耳の穴の実際の形に近く、圧迫感が少ないのが特徴です。
フィット感が緩めなのでスポーツをする際につけるのは少し不安ですが、通勤通学などの日常生活には全く問題ないと思います。
音質
外観・フィット感の次はCapsule3 Proの音質についてレビューします。
音質の評価は個人の主観による部分があるので、まずは筆者の音楽的趣向とイヤホン遍歴を公開します。
音楽趣向:
・HR/HM
(Deep Purple、Metallicaが特に好き)
イヤホン歴(有線イヤホン):
・Ultimate Ears/Super.fi 3 Studio
・Ultimate Ears/Metro.fi 200
・Ultimate Ears/UE700r
・SHURE/SE215
・ONKYO/E700M
ハイエンドオーディオには手を出したことはないですが、ミドルクラスで評価の高いイヤホンは数多く使ってきました。
2022年12月現在の保有イヤホンは以下の通りです。
- Jabra Elite 75t (初ワイヤレスイヤホン 処分済み)
- Jabra Elite 85t
- Jabra Elite 7 Pro
- Technics eah-az60
- Jabra Elite 5
- Sony WF-1000XM4
- SOUNDPEATS Capsule3 Pro (NEW)
現在のメインイヤホンはJabra Elite 5とTechnics eah-az60の2つで、外出シーンによって使い分けています。
また筆者は学生時代に楽器(ドラム)をしていたので音に関して素人ではないと思っています。
レビュー時の再生環境は以下の通りです。
- 端末
iPhone SE3(メイン)、Xperia10 Ⅳ(主にハイレゾ音質の評価用、普段使いはしてない) - 音源
Amazon Music ultimated
前置きが長くなりましたが、音質レビューを進めていきましょう。
まずは普段使いのiPhoneでの再生時のレビューから。
結論からお伝えするとSOUNDPEATS Capsule3 Proの音質は悪くないです。
価格からすると良いと思います。
率直に言って1万後半〜2万円台のイヤホンと比べるとCapsule3 Proの音質は劣ります。
ですが上位機種のイヤホンは100点満点の90〜100点くらいで激しく競ってるわけですが、Capsule3 Proは85点くらいの実力があります。
Capsule3 Proは実売価格6000円台なので
僕の持ってる上位価格帯のイヤホンは、倍以上の金額払ってCapsule3 Proから伸び代10点くらいか〜
と少し高級ワイヤレスイヤホンのコスパについて考えてしまいました。
音楽・オーディオ好きからするとその10点の伸び代に価値を感じるわけですが、そうじゃない人ならCapsule3 Proは十分高音質で値段的にも満足感あると思います!
Capsule3 Proの音には際立った特徴はありませんが、主旋律を聴かせる力はなかなかです。
高音がキンキンしたり、低音の量でごましたりのない正統派の音です。
上位イヤホンと比べて物足りないなあと感じる点はバスドラムの響き・衝撃感、シンバルの細かな叩き方の表現、そして空間再現性です。
特に空間再現性に関して、Capsule3 Proは楽器の位置関係や音源の距離感が上位価格帯のイヤホンと比べわかりづらいと感じました。
少し厳しめというか粗探しのように物足りない点を挙げましたが、逆に指摘点が細かくなってしまうくらいCapsule3 Pro音質は良いと感じています。
Capsule3 ProはLDACのワイヤレスハイレゾ再生にも対応しているので、Xperia 10 Ⅳ+Amazon music ultimateの環境でハイレゾ再生も聴いてみましょう。
LDACでの再生は、Capsule3 Proの音質を半歩ほど底上げしてくれるように感じます。
同じCapsule3 ProをiPhoneAACでの再生と聴き比べると、高音がクリアになってますね!
ただCapsule3 Proでは圧縮音源とCD音質の違いは感じられますが、CD音質とハイレゾ音質の違いは明確に感じ取れませんでした。
同じハイレゾ対応イヤホンでも実売価格2万円台のSony WF-1000XM4やTechnics eah-az60ではCD音質とハイレゾ音質の違いをところどころ感じられます。
シンバルの叩き方の微妙な表現やギターのミュート、ドラムの太鼓の響きなどの部分でハイレゾ音質の良さを感じられます。
価格の違いがあるので仕方ありませんが、Capsule3 Proにはハイレゾを表現し切る解像度はないと評価します。
Capsule3 Proの音質をまとめると以下の通りです。
- 実売価格6000円台にしては相当良い音で、上位価格帯(1万後半~2万円台)との比較に値する。
- 主旋律を聴かせる力は中々
- 細かい部分では粗さがある、バスドラムやシンバルの表現、空間再現性など。
- LDAC+ハイレゾ音源で音質はさらにアップするが、ハイレゾ音源の全てを活かしきる解像度はない。
ノイズキャンセリング
Capsule3 Proのノイズキャンセリングについてレビューします。
Capsule3 Proのノイズキャンセリング性能を一言でまとめると
キャンセルする範囲は狭いが、キャンセル範囲内のノイズは徹底的に消去する
感じです。
- 車の騒音(エンジン音、ロードノイズ)
- 駅のアナウンス
- 電車の走行音
Capsule3 Proのノイズキャンセリングは、これらの大きな騒音にはノータッチで音は小さくなりません。
ですが、何の騒音か特定できないような細かい雑多なノイズはバッサリキャンセルしてくれます。
気持ち軽減したかな?レベルではなく、細かいノイズがバッサリ消えます。ただし大きな騒音には本当にノータッチ。イヤホンを貫通してきます。
Capsule3 Proのノイズキャンセリングはキャンセル範囲が狭いので効果は限定的ですが、ノイキャンによる騒音の変化は実感しやすいと思います。
正直低価格帯のイヤホンのノイズキャンセリングにはあまり期待していませんでしたが、
キャンセルする音域が狭い分、範囲内の音は徹底的にキャンセルする
という男らしさには好感を持ちました。
メーカーさんの「予算の中で出来るだけ高品質な製品を作ろう」という姿勢が伝わってきます。
高価格帯の製品と同じ予算が使えない中、いかに実用的なものを作り上げるかという開発者のプライドを感じますね。
マイク・通話性能
本項では、Capsule3 Proのマイク・通話性能について解説します。
Capsule3 Proのマイク通話機能は高性能です。
特に騒音環境での通話の強さは上位価格帯のイヤホンを超えるレベルです。
SonyとPanasonicのフラッグシップイヤホン、WF-1000XM4とTechnics eah-az60よりもマイクの性能は良いです。以下、詳しくレビューしていきます。
まずは静かな環境でのマイク性能を試験してみます。
Capsule3 Proの静音環境の声の聞こえ方ですが、クリアで音を大きく拾ってくれます。
僕の手持ちのイヤホンでいうとクリアさはtechnics AZ60に勝り、声の大きさはマイク性能に定評あるJabra Eliteシリーズよりも大きいです。
コストパフォーマンスがおかしいです!マイクの性能がめちゃくちゃ良い!
音量を大きく声を拾うので、声の聞こえ方はweb会議というよりも電話の時のような感じです。
ですが、音声は十分クリアなので、web会議で相手を不快にさせることはないでしょう。
続いて騒音環境下でのマイクの性能を試験してみます。
試験方法は以下の通りです。
- 脱水中の洗濯機の近くで、イヤホンで自分の音声を録音する。
- 洗濯機:Panasonic ななめドラム VX8900
- その他:ドアを閉めた脱衣所内で実施
試験の結果ですが、Capsule3 Proの騒音環境下でのマイクの性能は素晴らしいです。
洗濯機の音をほとんど感じることはなく、音声がはっきり聞き取れます。
このレベルなら駅の雑踏の中でイヤホンで電話をするのも問題なさそうです。
聞こえ方はTechnics AZ60よりもノイズが少なく、Jabraの最新機Elite5と同等のクリアさ。
値段を考えると、この性能は異常です。
最後に強風時のマイクの聞こえ方のテストをしてみましょう。
試験方法は以下の通り。
- イヤホンをつけたまま、ドライヤーの風を顔に当てる
- iPhoneの録音アプリで音声の違いを確認する
- 使用ドライヤー:Panasonic ナノケア EH-CNA99 (ターボモード)
- ドライヤーと顔の距離:30㎝
強風環境でのマイクの聞こえ方ですが、ここまでくると残念ながらCapsule3 Proのマイクは実用外となってしまいます。
騒音はかなり低減されていますが声のほうも音量が減ってしまっていて、受話側が音量をマックスにしてなんとか会話できるかどうかというレベル。
ここまで厳しい試験条件でようやく脱落です。
流石に厳しい試験条件はクリアできなかったものの、実験を通じてCapsule3 Proはマイク性能が高いことが確認できました。
ビジネスマンのweb会議や大学生のリモート授業用のコスパの高いイヤホンとして、みなさんに自信を持ってオススメします。
ちなみに強風環境試験をクリアできるほどマイクが騒音に強いイヤホン「Jabra Elite 5」以下の記事でレビューしています。時間がある方は読んでみてください。
連続再生時間
SOUNDPEATS Capsule3 Proの連続再生時間は以下の通りです。
イヤホン単体 | ケース込み | |
---|---|---|
ノイキャン無 | 最大8時間 | 最大52時間 |
ノイキャン有 | 最大5.5時間 | 最大36時間 |
2022年末の上位価格帯イヤホンはノイキャンありで単体7時間のスペックが多いので、ノイキャンあり5.5時間は若干短めです。
とは言え、5.5時間は東京から本州内の新幹線移動はほぼカバー出来る長さです。
実用的に特に問題はないでしょう!
Capsule3 Proのケースを含めた連続再生時間のほうはノイキャン有りで36時間で、上位価格帯と同等以上の水準です。
ケース込み連続再生時間が36時間あると、僕のような移動の多い営業マンが使っても充電が週一で済むのでありがたいです。
24時間前後だと微妙に週一充電では間に合わないんですよね。
まとめるとCapsule3 Proの連続再生時間は、必要十分+αと評価します。
Capsule3 Proは、ハイレゾ音質+マイク性能が高いイヤホンが欲しい方にうってつけ!
SOUNDPEATS Capsule3 Proのレビューの総評をまとめましょう。
Capsule3 Proを2週間ほど経ちますが、ずはり良いイヤホンだと感じています。
僕が持っている1万円台後半~2万円台の上位価格帯のイヤホンと比べると、確かに音質には差があります。
ですが、Capsule3は実売価格6000円台です。
6000円台でこの音質をやられてしまうと、上位価格帯イヤホンは音質の伸びしろが短いな・・・と感じてしまいます。
特に電車通勤時は周囲の騒音のため上位価格帯イヤホン本来の音質を発揮できない場合もあり
むしろ6000円台のCapsule3 Proで必要十分なのでは??
と思ってしまっている自分がいます。
そのくらいSOUNDPEATS Capsule3 Proは音質の良いイヤホンです。
あとはマイク。
SOUNDPEATS Capsule3 Proのマイク性能は、定価3万円のSony wf-1000XM4やTechnics eah-az60よりも良いです。
めちゃめちゃ騒音に強い!
SOUNDPEATSさんはあまりマイク性能を全面にPRしていませんが、マイク性能はCapsule3 Proの一番のセールスポイントです。
これらの特徴を踏まえ、当ブログでは以下に当てはまるあなたにCapsule3 Proをおすすめします。
- 予算が一万以下
- ハイレゾ対応イヤホンに興味ある
- ボーカル曲を楽しみたい
- スマホは一台持ち
- 外で通話することが多い
- web会議やリモート授業をする。
予算1万以下で、音質が良くて、マイク性能が良いイヤホンが買いたい!
SOUNDPEATS Capsule3 Proはこんな方にはとても満足度が高いイヤホンになるでしょう。
もし予算が2万前後だせるのであれば、音質重視ならSony WF-1000XM4やTechnics eah-az60、マイク重視ならJabra Elite 5をおすすめします。
流石に2万前後の価格帯のイヤホンとは音質に差があります。予算があるなら上位価格帯のものを買ったほうが良いでしょう。Capsule3 Proは6000円台なので大分価格が跳ね上がりますが・・・。
レビューは以上です。
本記事が、あなたの良い買い物のお手伝いになれば幸いです。
また別の記事でお会いしましょう!